不動産投資の勧誘とは
「節税になる」「年金代わりになる」といった話とともに、不動産投資をすすめられることがあります。将来の収支や税金に関わる話なので、その場で判断せず、勧誘のルールと確認すべき前提を整理しておきます。
勧誘に関するルール
宅地建物取引業法では、宅建業者が勧誘を行う際、勧誘に先立って会社名、担当者名、勧誘の目的を告げることが求められています。これらを明らかにしないまま話を進める勧誘には注意が必要です。
また、契約しない意思を示した相手への再勧誘、迷惑に感じる時間帯の電話や訪問、長時間にわたる勧誘、威迫するような言動なども規制されています。
「必ず利益が出る」「将来値上がりする」「節税効果がずっと続く」といった、将来の利益を断定する説明も問題になり得ます。不動産投資は、家賃、空室、修繕費、金利、税制、売却価格によって収支が変わるため、確実な利益を前提に判断しないことが大切です。
勧誘を受けた段階では、まず会社名、免許番号、担当者名、勧誘の目的を確認します。答えがあいまいな場合や、確認を嫌がる場合は、その場で話を進めないようにします。
確認したい点
提示される収支シミュレーションが、満室を前提にしたものだけでないかを確認します。空室期間、家賃下落、修繕費、管理費、固定資産税、ローン返済、金利上昇、将来の売却価格まで含まれているかを見ます。
「節税になる」という説明については、どの税金が、どの期間、どの条件で軽くなるのかを確認します。所得や借入条件によって効果は変わるため、営業担当者の説明だけで判断せず、必要に応じて税理士などに確認します。
「年金代わり」という説明も、長期保有を前提にしています。築年数が進んだ後の修繕費、家賃下落、空室、管理費・修繕積立金の上昇、売却しにくくなる可能性を含めて確認します。
サブリースがセットになっている場合は、保証家賃が将来も同額で続くのか、見直しや減額の条項があるのかを必ず確認します。下の関連リンクからサブリースの解説も確認できます。
確認する方法
勧誘してきた会社の免許番号を聞き、国土交通省や都道府県の公開情報で宅建業者としての情報を確認します。
収支シミュレーションは、口頭ではなく書面やデータでもらいます。前提条件が書かれていない試算、満室時だけの試算、修繕費や家賃下落を入れていない試算は、そのまま判断材料にしないようにします。
契約書、重要事項説明書、ローン関係書類、サブリース契約書がある場合は、持ち帰って確認します。その場で署名・押印を求められても、すぐに応じる必要はありません。
断る場合は、「契約しません」「今後の勧誘は不要です」と明確に伝え、日時、担当者名、会話内容を記録しておくと後から相談しやすくなります。
業者に聞く質問
そのまま業者に渡せる質問です。回答を書面でもらうと、後から確認できます。
御社の会社名、免許番号、担当者名、今日の勧誘目的を教えてください。
勧誘してきた相手の身元と目的を確認するため
収支シミュレーションは、空室、家賃下落、修繕費、管理費、税金、金利上昇を含んでいますか?前提を書面でください。
満室前提の試算だけで判断しないため
節税効果は、どの税金に対して、どの期間、どの条件で見込んでいますか?
税効果を過大に見積もっていないか確認するため
ローン返済後の手残りはいくらですか?金利が上がった場合の試算もありますか?
借入前提の投資リスクを確認するため
サブリース契約がある場合、保証家賃の見直しや減額条項はありますか?
家賃保証という説明だけで判断しないため
契約書類とシミュレーションを持ち帰って確認できますか?
その場で契約を急がされないようにするため